永遠のグローバルスタンダード
1966年、いわゆるモータリゼーションを加速させる夢のあるファミリーカーがデビューした。
「自動車をみんなのものに」という願いから生まれたカローラだ。
「花の冠」を意味するこのクルマは、時代のニーズに合わせながら12世代にわたって進化。
世界150以上の国と地域で販売され、累計5000万台超のロングセラーカーとして多くの人々に愛され続けている。
誕生から今年で55年。
あなたの記憶に残る最も印象深いカローラは、どれだろう。
COROLLA HISTORY
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1966
初代カローラ
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1970
2代目カローラ
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1974
3代目カローラ
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1979
4代目カローラ
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1983
5代目カローラ
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1987
6代目カローラ
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1991
7代目カローラ
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1995
8代目カローラ
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2000
9代目カローラ
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2006
10代目カローラ
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2012
11代目カローラ
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2019
12代目カローラ
1st TOYOTA COROLLA
初代カローラ
プラス100ccの余裕
ファミリーカー市場の潜在需要を掘り起こそうと1.1Lエンジンを搭載し、競合する1Lエンジンの大衆車に対して「プラス100ccの余裕」という刺激的なキャッチコピーを掲げて登場。当初は2ドアセダンのみで、価格(名古屋)は42.7万円~。翌1967年に 4ドアセダンとバンが追加。爆発的な人気を集め、誕生年が「マイカー元年」と呼ばれるようになった。
2nd TOYOTA COROLLA
2代目カローラ
スポーティーなクーペが仲間入り
東名高速道路が全線開通するなどハイウェイ時代が到来する中、2代目は排気量アップ、燃料タンクの大型化、快適装備の拡充などで高速巡航性能を強化。初代に設定されていたグレード、スプリンターを独立させる一方でスポーティな2ドアクーペを追加。若者層にも支持され、後のレビンへとつながった。
3rd TOYOTA COROLLA
3代目カローラ
さんまる、「世界のカローラ」へ
発売当初、2代目の一部グレードが継続して併売されたこともあり、型式E30に基づく「さんまる」の愛称で世間を席巻。ワゴンの利便性を加味した2ドアリフトバックのスタイリッシュな個性も話題に。マスキー法など一段と厳しくなった排ガス規制をクリアして輸出を本格化。年間車名別生産台数で世界一になった。
4th TOYOTA COROLLA
4代目カローラ
歴代最多のボディバリエーション
高級感と空力性能を追求して直線基調のシャープなスタイルに変貌。価格帯の最高値が歴代で初めて100万円を突破。ボディはセダン(2/4ドア)、ハードトップ、クーペ、リフトバック、バン(2/4ドア)の7種。4ドアセダンの1600GTはラリーでも活躍した。セダン系はFR※1方式を採用する最後のカローラとなった。
※1:フロントエンジン・リヤホイールドライブ
5th TOYOTA COROLLA
5代目カローラ
FF化で車内がより広々
小型車にFF※2化の波が押し寄せ、カローラセダンもFFで登場(クーペのレビンはFRを踏襲)。そのメリットを最大限にいかして室内はクラストップレベルの広さを実現した。1981年の初代ソアラで話題になったデジタルメーターも設定。この5代目を開発するにあたって特許・実用新案の出願数は約500件に及んだ。
※2:フロントエンジン・フロントホイールドライブ
6th TOYOTA COROLLA
6代目カローラ
クラスを超えた高品質
国内が空前の好景気に沸く中、「クラスを超えた世界のハイクオリティカー」をテーマに開発。当時流行したハイソカーにも劣らない品質の高さに加えて、カローラ初の4WDも設定し、ファン層をさらに広げた。1990年には国内の車名別年間販売台数で30万8台を記録。2010年にプリウスに抜かれるまで歴代最高だった。
7th TOYOTA COROLLA
7代目カローラ
これぞクラウンミニ!?
「新時代を見据えた次世代基準の創出」を掲げて登場。先代のコンセプトをキープしながら先進技術の数々を惜しげもなく投入し、クオリティと快適性をさらに高めた。大衆車の高級志向を極めたともいえる仕上がりで、いわばクラウンの縮小版。各種部品のメンテナンスフリー化も図られた。
8th TOYOTA COROLLA
8代目カローラ
心機一転でシェイプアップ!
高級化路線をひた走っていた従来モデルとは変わってスリム化を図って登場。最大50kgの軽量化、クラストップの低燃費を実現した。後に6速MTのスポーツ仕様を追加し、走り好きの期待にも応えた。1997年、グローバル累計販売が2265万台となり、名実ともに世界のベストセラーカーになった
9th TOYOTA COROLLA
9代目カローラ
21世紀に向けた新世紀の価値を
「New Century Value」をテーマに全てを一新。機能はもちろんのこと、快適さ、走りの楽しさなど、心に響く「感性品質」を追求した。テレビCMに起用された芸能人の超豪華な顔ぶれも話題に。1969年から続いていた国内乗用車登録首位の座は、2002年他車に譲ることになったが、33年連続は不滅の記録だ。
10th TOYOTA COROLLA
10代目カローラ
セダンのサブネームにアクシオ
6年2カ月振りにフルモデルチェンジ。開発テーマは「新しい尺度でのクルマづくり」。日本の道路環境にマッチした5ナンバーサイズを堅持しながらもボディサイズの拡大を図り、セダンにはサブネームとしてギリシャ語で「価値のあるもの」を意味するアクシオ(AXIO)がついた。
11th TOYOTA COROLLA
11代目カローラ
ダウンサイジングで原点回帰
カローラの原点に戻ろうと「大人4人が安心・安全、快適に長距離を移動できるミニマムサイズのクルマ」をテーマに掲げ、車両土台をひとクラス下のものを利用して登場。ボディ、エンジンともにダウンサイジングを行い、2013年にはカローラ初のハイブリッドを追加した。
TOYOTA COROLLA
12代目カローラ
期待を超えた若返り
TNGA思想のもと世界共通の車両土台を採用。全幅は1745㎜で、セダンとしては初めて3ナンバーサイズになったが、日本の道路環境を徹底的に考えたつくり込みは顕在。ワゴンはツーリングという名になり、先行投入のカローラスポーツと合わせて精悍な布陣。ビジネス需要などに応えて11代目も継続して併売。
出典:トヨタ自動車株式会社WEBサイト「トヨタ自動車75年史」「歴代カローラの進化―それぞれの「80点主義+α」―」カローラ歴代カタログ