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Ene-1鈴鹿2023参戦!応援レポート

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Ene-1鈴鹿2023参戦!応援レポート

三重大学と南台科技大(三重大学協定校) 日台国際合同チーム「日台之翼 Ene-1 Team」

単三電池40本で鈴鹿サーキットレーシングコース3周を競う。
オリジナル車体に、オリジナルの駆動技術を加えて完成させる。
スピードだけでなく限られたエネルギーの配分が鍵を握る。
2回目の走行が終わった時点でトップとの差は4分29秒!
さあ、最終周、どう戦うか。

Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子

暑いっす。

連日37℃を超える猛暑が続く。真夏の日差しに、茹だるような暑さ、さらに路面からの照り返しが加わる。1回目の走行を終えてカプセル型の車体から出た赤いツナギの小林ドライバー。ヘルメットを脱いだ瞬間、発した言葉は「暑いっす」だった。

「Ene-1 Challenge SUZUKA」は、2011年から毎年鈴鹿サーキットで開催されている、ガソリンを一切使用せず、電気のみで走る全く新しい自動車レースだ。競技車両はオリジナル車体、動力は単三電池40本のみ(パナソニックエネループニッケル水素電池)、そして舞台は国際レーシングコース(1周5.807km)で、1周を3回走行、3周の合計タイムで競う。ドライバーは、アクセルとブレーキ、ハンドル操作ができる。速いチームは90㎞/hをマークする。日台国際合同チームの「日台之翼 Ene-1 Team」の最高速は76km/hだ。今年の鈴鹿は、103チームがエントリー。車体のデザインも多彩で、県内の高等専門学校や工業高校チームも参戦している。

Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子

手応えあった。

エネループは40本、1,900mAh(*1)なので、1周633mAh使える計算だ。1周目の消費は603mAh。回生電力(*2)として73mAhを発生できたので、結果として使ったのは530mAh、省エネ走行をすることができた。2週目以降はバッテリーの電圧が落ちていくため、1周目と同じ走り方をしてもスピードが落ちてくる。電力の使い方を工夫し、残りを計算しながらコースを攻略する。2周目を終え、この周の消費は621mAh、回生電力は51mAhだ。つまり、3周目は800mAhを使うことができる。この数字にチームの全員が手応えを感じていた。目標はあくまで完走だが、800mAhあれば上位入賞も射程に入る。

3周目の作戦はこうだ。800mAhをきれいに使い切ってゴールする。回生電力は減速して発生させるから回生用のブレーキも使わない。とにかくスピードを優先させる。  走行中、ドライバーは「スピードメーター」「消費電力」「モーターの温度」をピットに伝え、反対にピットからは細かい指示が飛ぶ。チームの情報連携に使われているのはスマホの音声アプリだ。情報を通信で伝えられるようにするは今後の課題とのことだが、榊原リーダーの声で小林ドライバーは最大の難所、シケインも滑走した。コース上で息切れする他車両の間を走り抜けて、ゴールに滑り込んだ。結果は消費電力750mAh。目論み通りの走りだった。

*1 mAhは「ミリアンペアアワー」と呼び、バッテリーの容量を指す単位のこと。1時間に流せる「電流の量」を表す。エネループの容量である1,900mAh は1時間で1900mA、つまり1時間の間1.9Aを流し続けることができることを意味する。
*2  回転が維持されている状態から減速に推移する過程では、電動機は発電機となって電力を生み出す。これを回生といい、回生によって発生した電力は回生電力と呼ばれる。

Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
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健闘!総合12位。

トータルタイムは、23'13.023(1st Attack:7'47.409、2nd Attack:8'08.451、3rd Attack:7'17.163)で総合12位。3周すべて出走できたのは54チームで、3周目は途中リタイアや出走できないチームが続出した。

実は3周目のスタート直前、思わぬアクシデントが起きていた。バッテリーとモーターがつながっていないことが判明したのだ。原因は、コネクタ部分のはんだ付け(*3)の不具合だった。ピットを往復して急きょ緊急対応。ギリギリ間に合って無事出走することができた。こういう思わぬアクシデントにこそ、過去の経験が生きてくる。

*3 はんだ付け「はんだ」と呼ばれる合金を熱によって、溶かして固めることにより、電気的に接合する技術のこと

「無事に目標の完走ができ、ホッとしている。惜しくも10位以内とはいかなかったが、12位という好成績を収めることができた。学生達にとっては、自身の成長に繋がる大きな達成感があったと思う」(加藤准教授)

Ene-1鈴鹿2023の様子
Ene-1鈴鹿2023の様子
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Ene-1鈴鹿2023の様子
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レースを終えて

チームリーダー
榊原 謙(けん)さん 大学院工学研究科2年
2021年は人数不足でレースを諦めたが、昨年はモータードライバー、コントローラーのブラッシュアップを頑張ってあと1歩のところまで来た。そして今年は無事完走を果たせた。とても感慨深い。積み上げてきたノウハウを後輩に渡せることがとても嬉しい。

紀平 稜介(りょうすけ)さん 大学院工学研究科2年
学部4年生のとき(榊原さんに)勧誘されて入部した。当時部員は4年生が2人。メカニックはもとより電子系やエンジニア系のところもやっていた。どれも価値ある経験になった。

ドライバー
小林大貴(ひろたか)さん 医学部4年生
ドライバー募集の掲示を見て応募した。入部して2ヶ月で初めてレースに出たが楽しかった。ただ、昨年はゴール400m前で止まってしまったから、今年はリベンジしたかった。

中藤 浩輝(こうき)さん 工学部1年生(機械工学コース)
早い頃からものづくりの実技に触れて工学の知識を深めたかった。電気電子にも興味があった。機械だけでなく、回路や電子プログラムも学べる。ものをいじるのが好き。調整すると変化が起きる。職人技が面白い。

十塚 修輔(しゅうすけ)さん 工学部1年生(機械工学コース)
普通科高校だから実技に触れたことがなかった。スタートの緊張感やいろいろな人がチームで取り組んでいる。

浅野 圭信(けいしん)さん 工学部1年生(電気電子工学コース)
電気自動車に関心を持って入った。手作りで整備したり改良したり、そこから学んでいく。修士と学部生がいっしょにコミュニケーションできる貴重な経験になる。

元ドライバー(OB)
若林 寛章(ひろあき)さん 人文学部2020年度卒業
応援に駆けつけた。自分は完走したことがなかったので、とても嬉しいし、チームはまとまりがあってうまくいっているし、活動が継承されて本当に嬉しい。

南台科技大学 張崴縉(Wei-Chin Chang)教授 Professor in Mechanical Engineering Department Southern Taiwan
University of Science and Technology
今回はMaster of mechanical engineering(工学部機械工学科)の修士の学生2名が参加している。林昱翰(Yu-Han)さんと陳建宇(Chien-Yu)さんだ。チームでは、タイヤの胴回りやステアリング、ブレーキなどメカニックを担当した。
南台科技大学の工学部では、台湾でソーラーカーや電池でのエコカーのレース実績があるが、「Ene-1 Challenge」はレギュレーションがシビアで厳しく、高いスキルやクオリティが要求される。そういった意味でも非常に勉強になる。
学生たちは、双方が英語がネイティブではないのでコミュニケーションを取るのは難しかったが、LINEでグループを作ってディスカッションをしたり、やり取りに工夫をしていた。

Ene-1鈴鹿2023の様子

三重大学 電気自動車研究会
http://miehcle.com/

三重大学 学生トピックス
https://www.mie-u.ac.jp/news/topics/2023/08/2023-ene-1-challenge-in-suzuka.html

Instagram
https://www.instagram.com/miehcle/


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