FUNVE 開発秘話&詳細解説 02FUNVEのメカニズム
現実世界と仮想世界を融合させた新感覚のカート、FUNVE(ファンビー)は、お手製のカート本体とマイクロソフト社のヘッドアップディスプレイ(Hololens2)で構成される。カート本体だけでも部品数は約200。主要アッセンブリーに注目してみた。
①ペダル
レースゲーム「ワールドレーサー」で遊ぶ際に使う。右がアクセル、左がブレーキ。どちらも前後調整できる。ステアリングのチルト機構と合わせてドライビングポジションの最適化を図ることができる。
②ステアリング
飛行機の操縦桿を思わせるバタフライ型ステアリング。脱着式になっておりレースゲーム「ワールドレーサー」で遊ぶ際に装着する(アニマルレンジャーで遊ぶ際は外す)。チルト&テレスコピック機構によりドライバーの体型に合わせて前後上下が調整できる。ボタンを押すとドリフトモードになる。
③ジョイスティック
動物を捕まえるゲーム「アニマルレンジャー」で遊ぶ際に装着する(ワールドレーサーで遊ぶ際は外す)。ドライバー右手側が右側の前輪、後輪の進行方向、左側が左前輪、後輪の進行方向を司る。複雑そうだが、直感的に操作でき、メカナムホイールならでの全方位移動&回転を存分に体験できる。
④シート
表面素材は、実際に高級車で採用されているものと同じレザー。安全第一のためにシートベルトを装備する。背後にはシートアクチュエーターが2基取り付けられており、車両の動きに合わせて左右に傾くようにすることで重力加速度を疑似的に体験できる。
⑤メカナムホイール
各ホイールには車軸に対して45度の角度で樹脂ローラーが配置される。4輪それぞれの回転方向を制御することで360度旋回や平行移動ができる。直径200㎜、樹脂ローラー数12という仕様は、さまざまな仕様を試して決められた。
⑥バッテリー
車両中央フロア下にバイク用の鉛バッテリー(電圧12V、容量18Ah)を4個直列に搭載する。リチウムイオンバッテリーも検討したがコストや安全性の面から今回は見送られた。
⑦ショックアブソーバー
振動や衝撃を吸収するための装置で、マウンテンバイク用のものを採用した。
⑧モーター
4輪それぞれの付近に制御装置とセットで配置。バッテリーから供給される電力によってモーターが動き、その動力(駆動力)をタイヤに伝えて、走る仕組み。
⑨CPU
FUNVEの頭脳。モータードライバとゲームプログラムの複雑で緻密な仕組みを制御する。管理やセッティングは有線でつないだPCで行う。
⑩電源スイッチ
電源のオン、オフを切り替える。
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